こんにちは!母画家道Rinです。
図工や美術の授業の内容にもある版画について、今日はお伝えしていこうと思います。
目次
1、木版画で使う道具
・版木
木版画では、木を彫って表現していきます。
木の種類としては、シナ、カツラ、サクラ、朴(ほお)などがあります。
授業でよく使うのは、しないベニヤ(シナの合板)ですね。厚さは、0.5㎝くらいのもので大丈夫です。
・彫刻刀
木版画の授業で使うのは、丸刀・三角刀・切り出し刀(印刀)・平刀の4種類です。
小丸刀などが彫刻刀セットに入っていることもあります。
彫刻刀の使い方はこちらを参考にしてください。
・インク
木版画の授業では、扱いやすさから、水溶性の版画用インクを使うことが多いです。
水溶性だと水を使って後片付けができるので、子どもたちでも扱いやすいですね。
色も、8色くらいあります。
混色(色を混ぜる)や重色(色を重ねる)もでき、表現の幅を広げられます。
乾燥も早く、作業がはかどります。
・練り板、練りベラ
練り板は、インクを伸ばすときに使います。
練りベラは、インクを混ぜたり、片付けの時に余ったインクを練り板から取るときなどに使います。
専用のものがないときは、厚紙などで代用できます。
・ローラー
インクを練り板の上で、伸ばして、版木につける時に使う道具です。
版木の大きさにもよるけれど、10センチ〜20センチくらいのものが子どもには使いやすいです。
・バレン
インクをつけた版の上に紙をのせて、その上を円を描くようにこすり、紙に写し取るための道具です。
竹皮を使ったものが多いけれど、プラスチック製のものも、販売されています。
・作業板・滑り止めマット
版木を彫る時に安定させるために使う道具です。
作業板は、机の縁に引っ掛けて、しっかりと押し付けながら、その上で掘り進めるのに使います。
滑り止めマットは、版木の下に引いて使います。手軽で、版木の向きを変えやすく、作業がしやすいです。
専用のものでなくても、マットの下に引く滑り止め用のマットでも、カットして使うことができます。
・墨汁、刷毛
版木の彫あとがわかりやすいように、版木に薄墨を塗るための道具です。
木版画では、彫ったあとが見えた方が、子どもたちが活動の見通しを持ちやすいので、オススメする方法です。
最初から、青などで塗られた版木も、売られているので、時間を短縮したい場合は、そういったものを買い揃えるのも1つの方法ですね。
・刷り紙、見当紙
刷り紙は、版画用紙や画用紙、和紙など目的にあったものを使うといいです。
見当紙とは、刷りを行う時に、刷り紙と版木を合わせるために印をつけた紙のことです。版木に合わせて四隅にバランスよく「」の印をつけます。
2、刷る場所の作り方
学校で授業する場合は、
インクを付けるコーナー→刷るコーナー→乾燥棚や乾燥机コーナー
となるように、コーナーを作り導線を考え、流れるように作業できるようにします。
彫るコーナーは、各自の机で行うといいです。
練り板の数やローラー、バレンの数は、人数や色数に合わせて、調整します。
3、まとめ
木版画をはじめ、版画は、水彩画など他の描画方法とは違った魅力があるので、ぜひ授業に取り入れたい内容の1つです。
今でこそ、印刷技術が上がって、コピーも簡単にできるようになりました。
だけど、この手刷りの面白さや自分の作品が何枚もできる楽しさを味わって欲しいなと思うRinです。
スペース的にも、たくさんいるし、準備や片付けも、大変だけど、子どもたちの喜ぶ顔みたさにがんばるってしまいます。