こんにちは!母画家道Rinです。
今日は私の主宰する「こども造形教室」(高鍋町中央公民館教室)の活動の様子です。
夏休みの課題としても提出できるように、【動物画】に取り組みました。
今回は、描く動物に対する質問を導入ですることで、自分の描きたい世界観を作り出す工夫をしています。


テーマ
どうぶつをかこう!
時間
90分×4回
準備物
・動物の写真資料カラー (70種類ほど用意)
・動物の写真資料A3に拡大モノクロ
*事前に描きたい動物を選んで希望を聞いておきます。
・画用紙(四つ切)
・えんぴつ
・絵具セット
・クレパス
・ネームペン
・ソフトパステル
・網 スパッタリングに使用
・ブラシ スパッタリングに使用
・スポンジ
・新聞紙
・シャボン玉アート(バブルアート)をする場合は
紙コップ
ストロー
食器用洗剤
水
活動のようす
導入


事前に希望を聞いておいた動物写真の資料とワークシートを配ります。
T(先生):「なぜこの動物を描きたいとおもったのかな?」
S(生徒):「とてもかっこいいから。」
S:「色がきれいだから。」
S:「動物園に行ったときいたから。」
など、選んだ動物へ注意を向けていきます。
次の質問をします。
T:「この動物はどこにいるのかな?」
S:「フェニックス自然動物園にいるよ。」
S:「南極にいるよ!」
S:「ジャングルにいると思う。」
など、さらに選んだ動物を具体的にイメージしていきます。
さらに次の質問をします。
T:「選んだ動物は、何をしているところだろう?」
S:「ねているところかな。」
S:「お母さんに甘えているところ。」
S:「獲物ねらっているところかも!」
など、さらに具体的にイメージを深めていきます。
T:「描こうとしている動物はどんな性格かな?何が好きかな?」
S:「とっても元気!」
S:「恥ずかしがり屋だと思う。」
S:「みんなのリーダーだよ。」
など、動物に対する思いを深めていきます。
そして最後の質問をします。
T:「描こうとしている動物に名前をつけてあげよう!」
S:「もこもこしているから、もっちゃん」
S:「私はチョコが好きだから、チョコちゃん」
S:「食いしん坊だから、ぺコタにしよう!」
など、描こうとしている動物にさらに愛着が湧いてくるようにします。
忘れないようにワークシートにメモしておきます。


展開
画用紙を配り、裏に名前を書きます。
縦長にするか横長にするか決めます。
T:「写真をみながら、えんぴつで下描きをします。
まずは動物から描きます。そのあとに背景を描くよ。
モノクロの大きな写真(A3サイズ)を出して下さい。
この写真の大きさに負けないくらい大きく描いてみましょう。」
⑴見当をつけていきます。
動物が余裕で入るくらいの大きさで円のような形を描きます。
そのあと、動物の頭、体、足などにわけ、薄くえんぴつで円を描くようにおおまかな大きさを決めるとかきやすいですね。
実際に先生が実演をみせてみます。
⑵薄く大きく描くための鉛筆の持ち方
えんぴつの真ん中に親指と人差し指が来るくらいのところを持ち、力は抜いて描きます。
小指と薬指を画用紙に添えるとえがきやすいです。
⑶写真をよく見ながら、おおまかな動物の形を描いていきます。
見当つけの円を意識しながら描きますが、少しくらいはみ出したり、小さくなったりしてもだいじょうぶです!
⑷目や耳、爪や毛並みなども下描きします。動物ができたら、背景も下描きをしていきます。


(この辺りで1回目90分終了)
⑸えんぴつで下描きを仕上げたら、割り箸ペンで線をなぞります。低学年1,2年生はネームペンやクレパスでなぞってもいいですね。
割り箸ペンとは?↓
はしペン(割り箸ペン、竹ペン)の作り方と種類!手作りの描画材。墨液(墨汁)をつけて描くと全児童フォントにも負けない⁈味のある線が!筆では出せない!
を参考にされてください。


(このあたりで2回目90分終了)
⑹絵具セットで彩色していきます。低学年1,2年生は動物をクレヨンで描いてもいいです。
【彩色のポイント】
・彩色していく順番
白
↓
淡い色(ピンク、水色、黄色、黄緑など)
↓
原色(赤、青、緑、紫など)
↓
茶 焦げ茶
↓
黒
・広いところから彩色(細かいところは後回し)
・筆を彩色する面積によって変える。
・筆に含まれる水の量をパレット や筆洗器の縁で調整する。







⑺モダンテクニックのスパッタリングを使うこともできます。
✳︎モダンテクニックとは?↓
などを参考にされてください。
筆以外でもスポンジを使うと楽しいし、広い面に色を着けたいときに楽ですね。
絵の具以外にも、クレパスやソフトパステル、ペンなどの描画材を使ってもいいですね。
必要に応じて絵具以外の描画材や道具、用具を使って仕上げていきます。
↓これはクレパスで色を重ねていき、竹串でひっかいて毛の感じなどを表しています。
この方法はスクラッチとも呼ばれ、
絵画技法モダンテクニックの意図的な技法の1つでもあります。




シャボン玉アート(バブルアート)を取り入れても面白かったです。








シャボン玉アートとは?↓
シャボン玉アート(バブルアート)の指導方法をご紹介!保育園幼稚園生、小学生、中学生、高校生、大人まで誰でも楽しめる!夏にぴったりのワークショップ!モダンテクニックにも通ずる絵画技法?!
を参考にされてください。
(3,4回目 90分×2回分終了)
⑻毛並みや草、羽などを表現したい場合は、太い筆の先を指で潰して広げて描くといいです。それが難しい場合は、一番細い筆で、一本一本描いていきます。全体に入れなくても、所々入れるだけで雰囲気が出ます。






ふりかえり
深めたイメージ(ワークシート)も、参考にしながらタイトルを決めてかき完成です!
絵具など用具の片付けをします。
まとめ
なぜその動物を選んだの?
動物はどこにいる?
なにをしているところだろう?
どんな性格かな?好きな食べ物は?
その動物に名前をつけよう!
など、導入で選んだ動物へのイメージを深めることで、ただなんとなく描くのではなくて、描きたい場面を思い描くことを大切にし、自分の表現したい世界観を持てるようにしています。
このように、具体的に描きたい場面を想像する事で、背景などのイメージもわきやすいですね。
また、今回は夏休みの宿題として提出できるようにテーマを選びました。
宮崎県は、「みやざきフェニックス自然動物園」から毎年、動物の絵の応募があるからです。
毎年、取り組んでいるので他にも
1回目コラージュ(貼り絵)で動物を描こう!【動物画】(エリックカールさんのように)図画工作や絵画教室の題材、指導の参考にも!
2・3回目コラージュ(貼り絵)で動物を描こう!【動物画】(エリックカールさんのように)図画工作や絵画教室の題材、指導の参考にも!
絵の具で動物を描こう!夏休みの宿題にも!なぜか自分に似てくる?!楽しい動物画。
なども参考にされてください。
最後まで読んでくださりありがとうございました。